歯科医師臨床研修
歯科医師臨床研修
鶴見大学の卒後研修を志す皆様へ
鶴見大学歯学部附属病院で歯科医師としての第一歩を踏み出される皆様に一言ご挨拶申し上げます。
明治時代に海外からとり入れた学問としての歯科医学は、大学をその教育の場としてきましたが、多くの大学において学部教育だけで診断や治療などの診療ができる技能を育てる意識はあるものの、大学間ではその教育システムに格差があり、座学中心の歯科医学教育ではその習得には困難なことが指摘されています。
「ペダルに左足を置き、体重をかけて前進する間に右足を上げる」と理論を教えて貰っても自転車に乗れないように、医療とは患者の体に実際に触れて体得しなければ実践出来ないことは明らかで、そのための初歩的な技能をいち早く身に付けることがこの臨床研修の目的の一つです。さらに、研修という各人が自らの知識・技術を切磋琢磨する研修の場において、人としての礼節や調和も学んでいただきたいと思います。皆さんの今後の歯科医師としての方向を決定する重要な卒後研修を成功させるためには、患者様への誠意や前向きな姿勢が不可欠です。医療従事者として患者様と接する際に役立つ人間性をこの卒後研修を通じ是非学んで下さい。研修では「人と話すときは目線を合わせて話す」といったことから、歯科医師として具備すべき当たり前のスキルを身に付けることからはじまります。コミュニケーションスキルの習得も不可避でしょう。愁訴をもつ相手に医療を行うことは容易ではありません。十分な歯科医療技術が備わっていても、それを伝える技術も学部教育では行われていない現状から、この研修を機会に習得されることを切望しています。
本学は臨床技能を重視する歯科医学教育を実践し日本の歯科大学では数少ない参加型の臨床実習を学部教育に取り入れている実績があり、臨床研修においても優れた学内の教員や協力型施設の指導医に恵まれていることから、これからの臨床研修で歯科臨床の多くを本院で学んで頂きたいと思っています。
本学附属病院の臨床研修に際して、これから経験することをひとつひとつ誠実に積み上げて下さい。量はいつしか質になります。良質な歯科医療の実践が社会から求められている今こそ本学の臨床研修で研鑽を積まれた方々が良き歯科医師となるよう関係者一同皆さんに心から期待をしています。
2009年4月1日
鶴見大学歯学部附属病院長 斎藤 一郎
